米大リーグ、カージナルスのラーズ・ヌートバー選手(25)が、2023年3月に開催中の野球の国・地域別対抗戦「2023ワールド・ベースボール・クラシック」で、日本代表「侍ジャパン」の野手として走攻守で大活躍しています。
ヌートバー選手は米国育ちで米国籍ですが、なぜ日本代表に選ばれたのでしょうか。また、メジャーでの年俸や成績、背番号はどうなっているでしょうか。人気急上昇中のヌートバー選手についてまとめました。
ヌートバー選手は、なぜ日本代表に?
Noot loves Japan and Japan loves Noot. 🥺 #WorldBaseballClassic pic.twitter.com/buOmw325Uj
— MLB (@MLB) March 10, 2023
ヌートバー選手は、米国人の父、チャーリーさん(56)と、母の久美子さん(57)の次男としてロサンゼルス近郊で生まれ育ちました。母の久美子さんが日本人であることから、WBCへの出場資格を得ました。
侍ジャパンの一員に加わった初の日系選手になりました。
WBCの出場資格は以下の通り、
選手が代表チームの国の国籍を有している
選手が代表チームの国の永住資格を有している
選手が代表チームの国で出生している
選手の親のどちらかが代表チームの国の国籍を有している
選手の親のどちらかが代表チームの国で出生している。
などと規定されています。
ヌートバー選手の場合は、母の久美子さんが代表チームの国(日本)の国籍を有し、代表チームの国(日本、埼玉県東松山市)で出生したことから、侍ジャパンの一員として選ばれました。
ヌートバー選手は、ラーズ・テイラー・タツジ・ヌートバー(Lars Taylor Tatsuji Nootbaar)
と言います。
ミドルネームには、祖父の榎田達治さん(84)のタツジが入っています。侍ジャパンでも、「たっちゃん」の愛称で親しまれています。「たっちゃん」の文字が背中に入ったTシャツを目にした方も多いでしょう。野球グラブにも、ローマ字で、「Tatsuji」と入れています。
WBCは国際大会です。他のチームでも、父や母、祖父、祖母の国の代表チームの一員でプレーする選手も増えています。今後、国際色は一層、濃くなりそうです。
ヌートバー選手のメジャーでの年俸や成績、背番号は?
STL ➡️TYO pic.twitter.com/vNegSNB2Ou
— St. Louis Cardinals (@Cardinals) March 10, 2023
ヌートバー選手は前述のように、メジャーのセントルイス・カージナルスに所属していますが、年俸は、
2021年が263762ドル(約3561万円)
2022年が538625ドル(約7271万円)
です。1ドル=135円で計算しています。
2021年、2022年の米大リーグでの打撃成績は以下のようになっています。
2021年 試合 58
打数 109
安打 26
本塁打 5
三振 28
打率 .239
2022年 試合 108
打数 290
安打 66
本塁打 14
三振 71
打率 .228
背番号は、2021年が、68
2022年が、21
です。ちなみに、WBCの日本チームでは、23番を付けています。
ヌートバー選手のプロフィールは?
In his first appearance for Team Japan, Lars Nootbaar went 2-for-3 with a RBI single and run scored in an exhibition win vs. Hanshin.
He made sure to pack the pepper grinder for the trip too. pic.twitter.com/P6VhIExP2B
— St. Louis Cardinals (@Cardinals) March 6, 2023
新聞報道から、野球に関するヌートバー選手のプロフィールをチェックしてみましょう。
高校時代は、アメリカンフットボールと野球の二刀流
ヌートバー選手が野球を始めたのは5歳の時で、野球をやっていた父、兄の影響でした。母の久美子さんも高校時代、ソフトボール選手で、スポーツ一家の中で、野球の才能を開花させてきました。
ヌートバー家は、ヌートバー選手が8歳(2006年)の時、米国に遠征した高校全日本選抜チームのホストファミリーを務めました。ヌートバー選手はこの時、米国対日本の試合でボールボーイもしています。
ヌートバー選手は実は高校時代、アメリカンフットボールでも際立っていました。米国では多い野球とアメフトの二刀流選手の1人でした。アメフトでは、大学進学の際、いくつかの大学に誘われたこともありました。
大学では野球に絞ってプレーし、2018年、MLBドラフト8巡目(全体243位)でカージナルスから指名され、カージナルスに入団しました。
ヌートバー選手は右投げ、左打ちの外野手
ヌートバー選手は、身長191センチ、体重95キロで、右投げ、左打ちの外野手です。外野ならどこでも守れます。
思いっきりのいいバッティング、堅実な守備が大きな持ち味です。今回のWBCでも全力プレーが目立ち、侍ジャパンをけん引しています。
選手が行うパフォーマンスの「ペッパーグラインダー」もチームを大いに鼓舞しています。ペッパーグラインダーは、両手をぐるぐる回してコショウをひく仕草で、好プレーを称賛するポーズです。英語のgrindには、コショウをひく、の意味のほか、粘り強くという意味もあります。
ペッパーグラインダーはカージナルスで行われているもので、大谷翔平選手にすすめられて行ったところ、チーム内外に一気に浸透しました。
今や、ペッパーグラインダーは大人気です。
まとめ
読売新聞(2023年3月9日朝刊)によると、関西大学の宮本勝浩名誉教授は、侍ジャパンがWBCで優勝した場合の経済効果を約596億円と試算しています。前回2017年大会の試算約343億円を大きく上回りそうともしています。
大谷翔平選手らとともに、ヌートバー選手もこの試算アップに大きく貢献しそうです。
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