ウォーキングにはさまざまな効果があります。そんなウォーキングですが、1日に歩く距離(歩数)の理想はどのくらいになるでしょうか。江戸や明治の人々は3万歩を歩いたそうです。現代の理想を知って、ウォーキングの効果を高めたいものです(トップの写真は、池上梅園の梅)。
1日に歩く距離(歩数)の理想は?
江戸や明治時代は?
「江戸庶民は1日、平均で3万歩を歩いたそうです。明治期の会社員も、同じように、1日3万歩。1歩平均50センチとして、1日に15キロを歩いていた計算です。これに比べると、現代人は1日、5000歩から7500歩」。
脳科学者で医学博士の大島清さんは、その著書「歩くとなぜいいか?」で、こう書き、もっと歩くよう勧めています。
江戸、明治時代は、現代に比べると、交通の便は発達していませんでしたから、歩く距離は今より多かったでしょう。
勝海舟
幕末から明治初期にかけて、幕臣や政治家として活躍した勝海舟(1823年-1899年)のエピソードもまさに、歩くことの大切さを教えてくれます。
勝海舟は、高価で買えないオランダの兵書を、四谷番町に住む与力から借りて、筆写しました。与力が門外不出の書物としたため、借り出せるのは、夜間のみで、勝海舟は当時住んでいた本所から四谷番町まで、往復約12キロを歩いて通い詰め、半年で全部を写し取りました。
夜間、歩いて兵書を借り出し、自宅で筆写し、また、歩いて朝までに兵書を返す。並大抵のことではなかったでしょう。その知識欲、勤勉さ、そして、その健脚ぶりに驚きます。
現代は?
では、現代は、1日に歩く距離(歩数)の理想はどのくらいになるでしょうか。
1日1万歩
厚生労働省は、「日常生活において身体活動量を増やす具体的手段は、歩行を中心とした身体活動を増加させるよう心掛けることである」としたうえで、身体活動量と死亡率などの関連を探った疫学的研究結果から、1日1万歩の歩数を確保することが理想であるとしています。
現状では、1日平均で、男性は8202歩、女性は7282歩であり、1日1万歩以上を歩いている人は男性29.2%、女性21.8%に過ぎません。
1日あたり約300Kcalのエネルギーを消費するような身体活動が必要であり、1日1万歩がこの300Kcalに相当するとしています。
1日8000歩、うち20分早歩き
1日1万歩はよく言われてきましたが、最近では、1日8000歩を歩き、そのうち、20分間は早歩きで歩くという方法も医者や大学教授らによって提唱されるようになっています。
1万歩やそれ以上の歩数では、過度に疲れてしまうため、歩く距離(歩数)を少し減らし、その分、早歩きでエネルギー消費効果を高めようとする考えです。
どちらにするかは、自分に合ったほうを選べばいいでしょう。
歩くことの効果
「歩くとなぜいいか?」の著者、大島さんも、歩くことの効果として、
脂肪燃焼で肥満体質を防げる
血管年齢が若くなり、心臓病も防げる
生活習慣病予防にいい
ボケ防止になる
脳を活性化させ、精神の明るさを持てる
などを挙げています。
よこはまウォーキングポイント
横浜市が2014年11月から行っている「よこはまウォーキングポイント」は、そんな歩くことの大切さを意識したものでしょう。
「よこはまウォーキングポイント」はユニークな試みです。
市のホームページによると、18歳以上の横浜市内在住・在勤者が対象です。横浜市は、これらの対象者に、データ送信機能付きの歩数計を無料配布しています。参加者が市内約100か所の店舗・施設に設置されたリーダーに歩数計をかざすことで、歩数に応じて、ポイントがたまり、ポイントに応じて、抽選で景品があたる仕組みになっています。
1日の歩行数に応じて、ポイントが付与されます。以下の通りです。
0~999歩 0ポイント
1000~1999歩 1ポイント
2000~2999歩 2ポイント
3000~3999歩 3ポイント
4000~4999歩 4ポイント
5000~5999歩 5ポイント
6000~6999歩 6ポイント
7000~7999歩 7ポイント
8000~8999歩 8ポイント
9000~9999歩 9ポイント
10000歩以上 10ポイント
3か月ごとに、一定のポイント以上を獲得した人を対象に抽選を行い、当選者には、1000円分の商品券がプレゼントされます。
ホームページは「1日~8000歩の継続で長寿遺伝子にスイッチを入れよう」としたうえで、病気予防の目安として、
1日平均 5000歩 要介護、認知症、心疾患、脳卒中の予防
1日平均 8000歩 動脈硬化、骨粗しょう症、高血圧症、糖尿病の予防
1日平均10000歩 メタボリックシンドロームの予防
などと紹介しています。
歩くことを意識させてくれ、モチベーションを高めてくれます。
よこはまウォーキングポイントの公式サイトは、こちらです。
まとめ
大島さんは、植物など季節を感じながら歩くと楽しいと書いています。ウォーキングの効果も実感したいものです。
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