ラニーニャ現象とは? 簡単にわかりやすく説明 日本への影響は?

 毎日の天気予報をウォッチしていると、ラニーニャ現象という言葉を耳にすることがあります。気象庁も、ラニーニャ現象が発生しているとみられるとの見方を示します。ラニーニャ現象とは、どんなものなのでしょうか。簡単にわかりやすく説明します。日本への影響はどうなのかも含めて、ラニーニャ現象についてまとめました。

ラニーニャ現象とは? 簡単にわかりやすく説明

 ラニーニャ現象とは、どんなものか、まず、気象庁の公式サイトをチェックしてみましょう。気象庁の公式サイトによると、ラニーニャ現象は、太平洋赤道海域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水域が平年より低くなり、その状態が1年程度続くもので、ラニーニャ現象は数年おきに発生するとしています。

 この中で、具体的に、

 太平洋赤道海域の日付変更線付近は、インドネシア近海(暖水)
 南米沿岸は、南米ペルー沖の赤道付近たい太平洋の海域(冷水)

 を指します。通常は、

 インドネシア近海(暖水)⇐⇐⇐貿易風(東風)⇐⇐⇐南米沿岸(冷水)

 のように、貿易風が吹いていますが、

 貿易風が強く吹くと、インドネシア近海の暖水(イラストの左側)がこの強風でさらに西へと押しやられることになります。南米沿岸(イラスト右側)では、冷たい水の湧き上がりが通常より強くなり、海面水域が平年より低くなります。インドネシア近海から、南米沿岸にかけて、冷たい海域も広くなります。

エルニーニョ・ラニーニャ現象-地球環境と人間社会への影響-

ラニーニャ現象の日本への影響は?

 日本は、南米沿岸からもインドネシア近海の赤道地帯からも遠く離れていますが、これらの地域でラニーニャ現象が発生すると、日本にも大きな影響を及ぼします。

 冬に向けての季節では、寒さが一段と厳しくなります。冬は西高東低の典型的な気圧配置となりますが、日本列島には偏西風の影響で北から寒気がさらに流れ込むからです。気温は下がり、大雪に見舞われる地域も各地で増えます。

 過去の気象データをチェックすると、2018年1月22日、23日、東京ではラニーニャ現象の影響で、23センチの積雪を記録しました。4年ぶりに20センチを超す大雪となりました。

 一方、夏には、日本列島の北に、太平洋高気圧が出やすくなり、猛暑となることが多くなります。

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まとめ

 2024年12月3日現在、ラニーニャ現象は発生していませんが、ラニーニャ現象の特徴が現れつつあり、冬の寒さが厳しくなるとの見方も出ています。一時的に大雪になる可能性もあります。災害には十分、気を付けましょう。

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