餅は餅屋の意味や語源、由来とは? 類語(類義語)には蛇の道は蛇などが

 餅は餅屋のことわざを時々、耳にすることがあります。餅は餅屋の意味や語源、由来とはどうなっているでしょうか。また、餅は餅屋の類語(類義語)には、蛇の道は蛇などがありますが、そのほかの類語(類義語)はどうでしょうか。餅は餅屋についてまとめました。日本語の豊かさも感じましょう。

餅は餅屋の意味や語源、由来とは?

餅は餅屋の意味とは?

 餅は餅屋の意味を、国語辞典で調べてみましょう。

 例解新国語辞典(三省堂)によると、餅は餅屋は、「しろうとは、やっぱり本職の専門家にかなわない、ということ」という意味になっています。

 また、岩波国語辞典によると、「物事にはそれぞれ本職とする人がある。専門家はやはりすぐれている」となっています。

 さらに子供向けにやさしく書かれた「辞書びきえほん ことわざ」は、「ものごとにはそれぞれの専門家がいるので、その人にまかせるのがいちばんいい。餅は道具さえあればだれでもできそうだけれど、餅屋がついたものがいちばんおいしいということから」と解説しています。

 その道の専門家はすぐれている。そして、そこから発展して、その専門家にまかせるのがいい、ということでしょう。専門家を敬う気持ちも込められているとも言えそうです。

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餅は餅屋の語源、由来とは?

 「餅は餅屋がよし、指し合いのことは此方にまかせよ」

 江戸時代の「滑稽太閤記」に、「餅は餅屋」の語源ともなる、こんな表現があります。

 餅屋は年末年始、忙しい人々に代わって、餅をついた職人でした。もち米を臼に入れ、杵でつきました。「賃つき屋」「貸餅屋」とも呼ばれました。

 餅つきのことは餅屋が一番よく知っている。慣れているから、餅つきは餅屋にまかせた方が早い。そして、美味しい餅が出来上がる。餅は餅屋の由来となりました。

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類語(類義語)には蛇の道は蛇など

 「餅は餅屋」に似た類語には蛇の道は蛇などがあります。まず、蛇の道は蛇からチェックしてみましょう。

蛇の道は蛇(じゃのみちはへび)

 蛇の道は蛇(じゃのみちはへび)については、

 先の「辞書びきえほん ことわざ」によると、「蛇が通る道は、ほかの蛇はよく知っているということから、同じなかまのことは、ほかの人にはわからなくてもおなじなかまの者にはすぐにわかる」となっています。

 蛇の道は蛇のほかには、以下のようなことわざもあります。

馬は馬方(うまはうまかた)

 馬方は、馬に荷物や人を乗せて運ぶ職業の人です。馬に慣れない人々は、馬をうまく扱えませんが、馬方なら、上手く馬を扱うことができるということです。やはり、専門家がすぐれていることを示しています。

山のことは樵(きこり)に聞け

 これも同じです。山のことは、樵が一番よく知っているということです。

海のことは舟子に問え

 海のことは、舟子が一番よく知っているということです。

 そのほか、

 ・医は医者、歌は公家
 ・弓矢の道は武士が知る
 ・船に乗れば、船頭まかせ

 なども専門家が詳しいことを示したことわざです。

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まとめ 

 こう見て来ると、同じ意味合いのことわざがいろいろあることがわかります。一度、実際に使ってみると、日本語がぐっと身近なものに感じられます。楽しいひと時になるでしょう。



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