「今日も生涯の一日なり」の意味は? 出典は、福沢諭吉の名言 座右の銘にしよう

 「今日も生涯の一日なり」の言葉を時々、耳にすることがあります。「今日も生涯の一日なり」の意味はどうなっているのでしょうか。この言葉の出典は、啓蒙思想家で、慶應義塾大学を創設した福沢諭吉の名言ですが、人生の在り方を改めて問い直すものとして、ぜひ、座右の銘にしましょう。

「今日も生涯の一日なり」の意味は? 出典は、福沢諭吉の名言 座右の銘にしよう

 「今日も生涯の一日なり」の意味は、その日その日を精一杯生きるということです。

 大学教授の久恒啓一さんは著書「書くだけで人生が好転する妄想ノート」の中で、「好きな言葉」として書いています。

 久恒さんは、「残された命の長さは誰にもわらない。今日まで生きてきたけれど、明日はどうなるか知れません。人間は毎日断崖絶壁を歩いているようなもの。だからその日その日を精一杯生きよう。悔いのないようやりたいことをやろう、というわけです」と書いています。

 久恒さんは自身のブログのタイトルに、この福沢諭吉の言葉を使っているそうです。

 その日その日を精一杯生きる--。

「今日も生涯の一日なり」と同じ意味を持つ言葉は? 

 禅の言葉を探すと、「今日も生涯の一日なり」と同じ意味を持つ言葉があります。禅の研究家・境野勝悟さんは、著書「心がスーッと晴れる一日禅語」の中で、唐の雲門和尚の言葉である「日日是好日(ひびこれこうにち)を挙げています。「毎日が安らかでよい日である」という意味で「先のことを心配するより、かけがえのない今日一日を、精一杯生きよ」という意味だとしています。

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 また、禅寺の住職や庭園デザイナーを務める枡野俊明さんは著書「禅シンプル生活のすすめ」で、「生死事大(しょうしじだい)」について書いています。「人生には運不運がつきものですが、一日一日を大事に生きる。それを続けての人生、という言葉です」と解説しています。

「今日も生涯の一日なり」の具体的な生かし方は? 

 大学教授の渡部昇一さんは、著書「知的余生の方法」の中で、「今日も生涯の一日なり」の具体的な生かし方を提案しています。「自分が興味を持ったものを、毎日毎日、少しずつでもいいから勉強していく。この小さな蓄積が、定年と同時に花開くことにつながるのだろう」

 本や新聞をじっくり読んで、生涯のテーマを改めて見つけ出すといいでしょう。興味のあるテーマはたくさんあります。たとえ、定年を過ぎてしまったとしても、遅いことはありません。

 「ひとつテーマを決めて、それについて書かれた新聞の切り抜きを10年間続けると、それだけでも1冊の本が書けるようになると言われています」。先の久恒さんは、こんな言葉で、人々の生き方を後押ししてくれます。

「今日も生涯の一日なり」のまとめ

 「今日も生涯の一日なり」の言葉をしっかりかみしめて、一日を大切に過ごしたいものです。

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