東京・後楽園の中華料理店「新三陽」のもやしそば 酢をかけると、味はまろやかに

 長野県飯田市の大衆食堂「新京亭」の中華そばについて書いたら、東京・後楽園の中華料理店「新三陽」のもやしそばを思い出しました。東京ドームに近いことから、巨人軍の監督、コーチ、選手らもひいきにしている店です。私にとっても、印象に残るラーメンの一つになっています。

 もやしそば(650円)は、醤油味のラーメンに、もやしや豚肉のあんかけがのった一品です。最初、店を訪れて食べた時は、そんなに感激しませんでしたが、次回、友人に、酢をかけて食べるよう勧められ、試しに、かけてみると、味が一変し、大いに驚きました。醤油味、もやしのあんかけに酢がなじみ、味が一気にまろやかになりました。

 「酢マジックでしょう」と友人が言った言葉が忘れられません。酢の瓶を手にし、時計回り(逆回りでもOKです)に5回くらいかけるのが目安だということでした。酢一つで、こんなに味が変化するとは思いませんでした。

 自宅で、醤油ラーメンを作った時には、祈りながら、酢を5回転かけることにしています。しかし、不思議なことに、新三陽のもやしそばのような味にはなりません。醤油、酢が別々のままで、うまく味が調和していない感じです。さすが、新三陽のもやしそばは一味違うなあ、とそのたびに、感心しています。