「思い立ったが吉日」の意味は? このことわざを大切にしたい理由を禅語で探ると

 古くからのことわざには、生活の知恵がギュッと凝縮されています。「思い立ったが吉日」もその一つでしょう。このことわざの意味は何でしょうか。また、このことわざを大切にしたい理由を禅語に探ってみました。

「思い立ったが吉日」の意味は?

「辞書びきえほん ことわざ」では

 「辞書びきえほん ことわざ」(ひかりのくに)は6歳からの子供も理解できるように書かれた絵本です。この本では、「何かをしようと思い立った日が、それをするのにいちばんよい日だ」と説明されています。

国語辞典では

 「岩波国語辞典」(岩波書店)では、「事を思い立ったら、その日を吉日として、すぐに着手するのがよい」とされています。また、「例解新国語辞典」(三省堂)では、「なにかをしようと思い立ったら、その日からすぐにはじめろ、ということ」と説明されています。

「思いったが吉日」を禅語でさぐると

 「少水の魚の心」

 「少水(しょうすい)の魚の心」は、道元禅師が弟子たちに語った言葉です。「水は時間、魚は人のたとえです。限られた人生の時間は、水が蒸発するようにどんどん少なくなっていく。その少ない時間の中で、あなたは何をボンヤリとしているのだ。のんびり構えていないで、『大変だ!やることをやっておこう』と、魚のように必死で修行しなさいという意味。弟子たちに向けられた叱咤激励の言葉です」。

 禅寺住職の名取芳彦さんが著書「ためない練習」でこう解説してくれています。「思い立ったが吉日」の精神に通じると言えるでしょう。

「行解相應(ぎょうげそうおう」

 また、禅寺住職の枡野俊明さんは、著書「禅 シンプル生活のすすめ」で、江戸時代の名僧・仙崖和尚について書いています。仙崖和尚は11歳で出家し、88歳まで修行をして悟りを開きましたが、最期を迎えた時、「死にともない(しにたくない)」「それでも死にとうない」と繰り返したと弟子たちに言います。

 「人間は100%死ぬ運命にある。そうわかっていても、やはり死を前にすれば未練が残るものです。同じ死を迎えるのなら、やはり未練は少ないほうがいい。わが人生はよきものだったと思って旅立ちたい。行解相應--自分でできることをやっておくという言葉です」。枡野さんはこう書いています。

まとめ

 思い立ったが吉日ということわざは、禅語も知ると、含蓄のある言葉であることがよりわかります。思い立ったが吉日――。この言葉を日々、思っていると、生活が少しずつ豊かになっていくのを実感できます。

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