朝、電車に座っての通勤が人気 有料でも、読書や音楽を楽しみ、さらには、ゆったり休息しながら職場に 東武鉄道、京急電鉄、京成電鉄、小田急電鉄の朝の有料座席指定電車を紹介

 東京首都圏で、私鉄各社が朝の通勤時間帯に、有料座席指定電車を相次いで導入しています。有料でも座り、読書や音楽を楽しみ、さらには、1日の仕事を前に、ゆったりと休息しながら職場に通いたいとのビジネスパーソンらの要望に応えたもので、有料座席指定電車の人気は上々です。東武鉄道、京急電鉄、京成電鉄、小田急電鉄の有料座席サービスを調べてみました。

 東武鉄道 TJライナー平日上りの2本運行 追加料金は410円 

 東武鉄道は2008年から、下りだけで、座席指定制の「TJライナー」を導入していましたが、今年3月末から、朝の通勤時間帯の上りにも、この有料座席指定の枠を拡大しました。電車は平日の2本で、、埼玉県滑川市の森林公園駅を午前6時11分、同8時18分に出発、東松山、坂戸、川越、ふじみ野の4駅を経由して、同7時05分、同9時11分に池袋駅に到着します。通常の電車料金に加え、410円の追加料金を支払えば、この電車に乗ることが出来ます。

 京急電鉄 モーニング・ウィング号 平日上りの2本運行 追加料金は300円

 京急電鉄も昨年12月、上りで、「モーニング・ウィング号」の運行を始めました。TJライナー同様、平日2本の運行で、神奈川県の三浦海岸駅を午前6時09分、同7時56分に出発、横須賀中央、金沢文庫、上大岡の各駅を経由して、同7時28分、同9時19分に品川駅に到着します。2本目の列車は、品川駅の後、都営浅草線に入り、泉岳寺駅に同9時22分に到着します。上大岡から品川までノンストップとして時間短縮を図ったのが特長で、300円の「Wing Ticket」を駅の券売機で購入すれば、座席が確保されます。1か月間有効の「Wing Pass」(5500円)も大人気で、すぐに完売する駅もあるといいます。

 京成電鉄 スカイライナー(写真は京成電鉄のホームページから) 上りで4本運行 追加料金は410円 

 「スカイライナーで、ゆったり通勤を」というキャッチフレーズを掲げた京成電鉄はすでに、1985年から、「モーニングライナー」を導入、現在は、上りで4本、運行しています。平日の場合、1、2本目の電車は成田駅を午前5時33分、同6時04分に出発、佐倉、八千代台、船橋、青砥、日暮里の各駅を経由して、上野駅に午前6時35分、同7時09分に到着します。また、3、4本目の電車は成田第一空港を午前7時49分、同8時37分に出発、成田駅到着後は同様の経由駅で、上野駅に午前9時09分、同9時52分に到着します。土曜・休日の運行もやや発着時間が異なるものの、同じ運行です。昨年12月から、京成船橋駅でも停車するようになり、より通勤に便利になりました。追加料金は410円です。

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 朝の通勤時間帯に、追加料金を支払えば、座席が確保され、ゆったり、通勤時間を過ごすことができるのはいいことでしょう。その日の体調によって、有料指定座席を購入するかどうかも判断できます。朝の通勤時間では、快適に、速く目的地に到着したいものです。各私鉄とも、朝のラッシュ前に、有料指定座席電車を運行していますが、運行ダイヤを工夫して、快適な有料指定座席電車も増やしてほしいものです。

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