瓦斯(ガス)燈は明治時代の文明開化のあかり 東京で瓦斯燈散策を楽しむ

 瓦斯(ガス)燈は明治時代、文明開化のあかりとなったものでした。東京都内で、そんな瓦斯燈を巡る散策を楽しめる場所があります。

瓦斯(ガス)燈は明治時代の文明開化のあかり 東京で瓦斯燈散策を楽しむ

明治時代に設置された瓦斯(ガス)燈

 東京・港区の増上寺からJR浜松町駅に向かって歩くと、円形の案内板=トップの写真=を目にすることができます。東京に初めて文明開化のあかりがともされた、として、明治時代に設置された瓦斯(ガス)燈を説明したものです。

 案内板によると、明治7年(1874年)、金杉橋から京橋までの間に、85基のガス燈が設置されたのだそうです。フランスの技師ベルグランの設計で、今の海岸一丁目にあった瓦斯製造所(現、東京ガス本社ビル)から、ガスが供給されたと言います。

 案内板にある絵が目を引きます。「かなすぎばし」とひらがなで書かれた橋の近くには瓦斯燈が2基、見えます。

 客を運ぶ人力車の男性
 和傘をさした婦人
 馬に乗った男性

 らが橋を渡っています。

 和服の男性や女性がいる一方、洋服姿の男性もいます。まさに、和洋の文明が混ざり合う瞬間が捉えられています。遠くには、幟も見えます。

 今の道路を見ると、瓦斯燈の形跡は何も残っていませんが、絵を見て、明治時代を想像すると、瓦斯燈がよみがえってくるようです。タイムスリップした感覚でしょうか。

おもしろ文明開化百一話~教科書に載っていない明治風俗逸話集~
Audible (オーディブル) – 本を聴くAmazonのサービス

燈柱と燈具

 東京都内の銀座1丁目を歩くと、明治時代の瓦斯燈を見ることができます。燈柱(写真奥右)は明治7年に使われた実物で、燈具は当時のものを忠実に復元したものだそうです。浜松町の案内板に描かれた瓦斯燈と同じ形をしています。ますます、瓦斯(ガス)燈が身近なものに感じられます。

DSC_4188

 明治5年(1872年)2月、銀座では火災が発生、約4000戸が全焼したといいます。この反省から、耐火性のある煉瓦で建物が建てられ、街路照明として、瓦斯燈が使われたのだそうです。

 この銀座から京橋まではすぐに行くことができます。金杉橋から京橋まで85基の瓦斯燈が設置されたことが実感できます。

【中古】 明治維新と近代日本 明治時代1 / 岡村 道雄, 入間田 宣夫 / 集英社 [単行本]【メール便送料無料】【あす楽対応】
楽天ブックス

まとめ

 ちょっとした散歩でも、目を凝らして歩くと、時代の変遷を感じられる場所が東京には多く残っています。どんな発見、出会いがあるのか、楽しみにしながら歩くことができます。

あわせて読みたい
新橋-横浜駅間の鉄道開通はいつ? 明治の文明開化と富国強兵の原動力に
旧新橋停車場とは、いつオープン 鉄道歴史展示室もおすすめ 行き方も紹介
6月15日、今日は何の日? 特急列車に関して、何の記念日かを解説



あわせて読みたい
新聞スクラップのやり方 7つのポイントで、情報力アップ! 30年以上の記者経験から
朝日新聞デジタル 紙面との違いは? レビューでメリット、デメリットを比較
就活におすすめの新聞は、どこの新聞? いつから読むべきか?
就活のための時事問題対策 新聞のニュース記事で勉強 読まないと不利にも